【待機児童問題・保育士不足の解決法】~その先にある幸せな子育て~

 厚労省が、一向に解決しない待機児童問題や保育士不足問題に対し、国民に広く意見を求めています。恐れ多いとは思いながらも、試行錯誤して当社がたどり着いた解決法をご意見させていただきました。厳しい保育所運営から生み出された一つの方向性です。

 待機児童問題は20年以上解決していません。それは根本にある問題に手をつけていないからです。解決法を探るにあたり、「足りないから保育所と保育士を増やす」考え方ではなく、「子育て環境をよくする」という考え方に向かえば実は答えが出ます。待機児童問題、保育士不足問題、少子化問題、子育てへのストレス、幸福感の薄さ、こどもの育ちのゆがみ、少年犯罪、自殺問題・・・「子育て」に関連するあらゆる問題に効果のある解決法をご提案致します。

 

④保育制度全般についての国への要望や、改善すべきと思っていることをお聞かせください。

「保育制度」で言えば、小規模保育施設(02)の促進と連携幼稚園(35)の整備を促進すれば、待機児童を解消するに足る器は解決されるかのように思えます。しかし問題が2つ、待機児童の数の把握が実態と違う事と、保育士不足が足かせとなる事です。今の認識と解決法では絶対に解決しない事は、長期にわたる待機児童対策の失敗が証明してくれています。そこで「子育て・こども」視点に立って切り口を変えてみると、より現実的で即効性のある解決策があります。それは「短時間正社員」制度の促進です。親の働き方が短時間になれば、保育所利用時間が短縮されます。すると保育士の必要量が減ります。そして保育士の働き方が短時間になれば、過酷な労働環境が緩和され、子育て中や介護中でフルタイム勤務できない潜在保育士と、子育てを終えて社会復帰に足踏みをしているブランク保育士の掘り起こしが促進されます。更に現保育士も、結婚出産を機に保育士を辞めずに済みます。そして何よりも過酷な子育て環境が解消され、親もこどもも幸せになります。そうなると次第にこどもは増え少子化問題を乗り越える事ができるのです。また、短時間労働者を増やすという事は、雇用の拡大にも繋がります。そしてこの取組みはすぐ始められます。それができるのはズバリ、経営者です!

世の経営者が、まず自社で働く親世代に短時間労働を推進するだけで、飛躍的に効果が出るのです。ですから国や自治体が、全国の経営者にインセンティブを与えればよい、それも簡単です。厚労省が現在も取組んでいる「キャリアアップ助成金」を手厚くし活用幅を柔軟にし、ニュースで広めるだけでいいのです。その詳細説明は控えますが、ひとつわかり易く言えば「正社員から短時間正社員化した場合の助成金枠」を設ければいいのです。

そして取組んだ会社に対し、社会貢献度の高い会社として公表し表彰すればいいのです。あらゆる会社で、労働環境の改善が成され、職員満足度のUP、離職率の低下、人材募集費と教育費の軽減、その労力の軽減、つまり会社の発展、社会の良質化を実感する事でしょう。

 

しかし、それでも保育士不足は実は解消されないのです。待機児童の実態把握が根本的に違っているからです。根が深い問題です。

 

が、それもカバーできる解決法があります。ニュージーランドにある「プレイセンター」方式です。要は、協働保育所です。親や地域が働きながらも保育所運営に参画するという事です。今保育業界は「保育士資格者100%の保育=質の高い保育」の認識のもとに、保育士を増やす方向性を打ち出していますが、今後ますます20代の絶対人口は激減していきます。現政策の路線変更は困難でしょうから、現実的には利用者の選択肢を増やす、という捉え方でいいのです。

新たな選択肢、保育士や看護師といった少数の専門家を配置しながら、親と地域が一体となって保育し合う、というものです。器と仕組みさえ作れば、どんどん加速する筈です。だって親にとっては理想ですから。器は空き物件の改装なので安価で解決できます。参画する回数によって保育料が軽減されるようにします。プレイセンター運営に関わる休暇を会社が保障すると会社に助成金が入るようにします。そうすれば会社も参画するかたちになります。促進する風土が根付きます。

 

まとめ:国のバックアップを受け、経営者達の手で解決する。

「短時間正社員制度」の導入+「プレイセンター方式」の導入。

今やろうとしている「保育所を増やす」「保育士を増やす」「その為の補助金や給与などの金も全てどんどん増やす」という「増やす」政策も大事ですが、人口減少社会でその政策だけでは息詰まる筈です。国に求めるばかりでなく、自分達の力で現実的で効果的な方法を生みだす事はできるのです。

 

 

 

大人の困っている話にはすぐ火が付きますが、一番困っているのは「こども」です。未来を担うこども、20年後には社会人になるこども達の育ちを豊かにする事、本当の解決への道はその考えのもとに歩まねばならないのです。

少子化を乗り越えた国として知られるフランスやスウェーデンなども、働き方がキーポイントとなっています。何に比重を置いて生きていくか、その変革が求められる時が来ているのだと思います。その上でこれから必要な考え方は「幸せである為に・・・」という思考だと思います。縮小社会は「競争」ではなく「共生」社会です。保育も子育ても誰かに頼り過ぎない考え方が求められます。連携を大事に育み、みんなの幸せが繋がる社会を創りましょう。