保育の一歩「こどもの邪魔をしない」から始めよう

人もまた生き物であるがゆえ、生きるための生まれ持った遺伝子プログラムがあります。生まれてから概ね2歳頃までを無意識的吸収期と呼び、この時期に人としての本能的欲求をどこまで満たしてあげるかは、その後の育ちにとても大きく影響します。

私達保育士は、こどものより良い育ちをサポートするプロです。しかし保育士資格を取ること=プロではありません。資格取得はあくまでプロとなる最低条件のようなものです。私達は様々な経験や知識を積み重ねプロにならねばならないのですが、ではその為に一番最初に何を学べばよいのでしょうか。身につけるべき大切な事はたくさんあります。まずは心のこもった挨拶や笑顔も大切ですね。しかしもっと大切な事があります。保育士と名乗るからには、初めから絶対にしてはならない事です。

それは「こどもの邪魔をしない」ことです。

とくに無意識的吸収期にあるこどもの行動に対し、あれダメこれダメと、いろんな事を注意して指示して抑止してしまう、なんてことは新人にありがちな光景です。しかし文字通りこどもは生きるために獲得したいと無意識的行動をとっているのであって、その欲求を正しく捉え『どのように満たすか』と考えるのが保育士としての正しい在り方です。欲求を阻害したり抑止するような事は決してしてはいけません。

この時期に「何度言ったらわかるの?昨日もさっきも言ったでしょ?」と叱る人が居ます。毎日同じことを注意しても効かないという事は、こちらのアクションに間違いがあると気づきましょう。その行為は完全に無駄であり、こどもにも自分にもストレスしか与えません。無意識的な欲求に対し何を言ってもやめてもらう事は叶いませんし、満たす事が目的ならばやめさせるのではなく『相応しい環境を与える』という対応が必要です。