理想の保育チームを描く

もしかしたらまた保育所を新設することになるかもしれない。これまでもいくつかの保育施設を立ち上げ、その度により良い保育チームを作り出そうと励んできた。その成功例や失敗例をもとに、あらためて理想のチームを今から作り上げようと思う。興味があり、我こそはと思う方はぜひ連絡を欲しい。

では、自分が考える理想のチームを紹介しよう。

 

まず園長。園長の責務はひとつ、チーム全員の心をつかむことだ。そのために園長は職員一人一人の性格や強み弱み、モチベーションを分析する。そして質の高いヒアリングにより、職員一人一人に目標設定を生み出させる。チーム全員には、保護者やこども達、業者の方や地域の方も含まれてくるのだが、まず職員に重点をおく。

園長となる方には、そのために必要な研修を積んでもらう。

 

次に運営管理マネージャー。このポジションは誰よりも幅広く運営に関する知識と情報を有し、誰よりもルールに厳しく、かつ誰よりもチーム全員に対するサポート役に徹するポジションである。役職でありながら現場で部下は一切持たない、社長直轄の運営スタッフである。また現場保育を誰よりも尊重し、園長や主任が頼れる影の運営管理者として活躍するが、保護者の前には積極的に出ない。

 

次に主任。現場の一員としては最もリーダーシップを発揮する保育者であり、主任で保育の色が決まると言っても過言ではない風土づくりの重要なポジション。園長のフリーポジションを立てながら、保育環境の向上、チームワークの向上を常に考え、またチームのムードメーカーとして明るく楽しい現場を作り上げる。文字通り園長の右腕となり現場を任せられる人材となる。

 

次に副主任または専門分野別リーダー。保育士であれば主任補佐。最も主任に信頼厚く、理想の実現に向け最も積極的に動く現場120%ポジション。また専門分野では、栄養士、看護師、モンテッソーリ環境リーダー、野外活動リーダーなどが存在する。

 

そして一般職の正社員。このメンバーに最も求められるのは、副主任以上のポジションの仕事を理解し、そして上を目指そうとする意識を持つことである。何よりも向上心と貢献心を重んじる。学習能力があれば良し。

 

以上を踏まえ、40人定員の保育所における理想のチームメンバーを構成してみよう。

・園長1名(保育経験10年以上)

・運営管理マネージャー1名

・乳児主任1名(保育経験5年以上)

・幼児主任1名(保育経験5年以上)

・乳児副主任2名(保育経験2年以上)

・幼児副主任1名(保育経験2年以上)

・看護師1名

・栄養士1名

・調理スタッフ2名(交代制)

・モンテッソーリ教育環境リーダー1名

・野外教育リーダー1名

・一般正社員3名(新卒や資格取得支援者など)

・8:30~15:30短時間正社員3名

・早番遅番パート職員4名(交代制)

・お昼休憩回しパート職員2名(交代制)

 

このようになる。

これらのメンバーでチームを作るのだが、チーム作りに欠かせない重要なポイントとなるのがシフトづくりである。

ここで言うシフトづくりとは、単に何時~何時という労働時間を記載しただけのシフト表ではなく、役割分担シフトである。つまり、自分やチームメンバーが、何時~何時どんなポジションで仕事をする予定かを知ることができる表である。例えば、あるチームメンバーは9時~モンテッソーリ環境の水のおしごとエリアを担当し、お散歩ではAさんのサブとして付き添い、12時からお昼休憩を取り、13時から寝かしつけ、その後打ち合わせして16時から事務仕事をする。という流れを視覚的に記した表であり、この重要性は、自分やメンバーがいつどこで何をする予定となっているかを知ることにある。特に自分以外のメンバーの予定を知らないと、メンバーの仕事のサポートはできない為、より良いチームプレーはできないことになるのだが、意外とほとんどの職員は、チームメンバーの一日の見通しなど認識せず仕事をしている。一番よくないのは知っているのは自分の出勤時間と退勤時間だけというパターンである。それでは、誰が忙しく、誰が思い通りに仕事ができていないのかなど、察知することもできないのである。

 

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